・ 旅のスケッチ ・ イタリア風景 その1 

  ここには、1989年夏のイタリア旅行の旅のスケッチ
  現場で鉛筆、不透明水彩(グワッシュ)
  紙はファブリアーノのコットン紙ブロック使用、
  を何枚か纏めました。      
  絵の下の説明も、水彩展の時に書いたものをそのままに。


  シエナ ・ サン・ドメニコ教会前から   (30,5x22)

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  バス駅の近く、サン・ドメニコ教会側からの、
  シエナの中心地の眺め。

  シエナは丘の街。  向かい側の丘の上、
  一段と高い場所に街のドゥオモがあり、
  それを幾重にも取り囲むように、
  古い家並みが連なっている。

  この家並みのそれぞれに、この窓のそれぞれに、
  中世以前から延々と繋がる歴史がある。
  そんな事を実感させる、シエナの街並み。

  シエナのパリオ ・ イタリアのお祭り
  http://italiashio.exblog.jp/i10/

  トスカーナ
  http://italiashio.exblog.jp/i17/



  シエナ・Siena ・ カンパッチョ少路   (30x23)
   
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  古い家並みの入り組む、シエナの街。  
  いくつものアーチが重なり、少路が抜け、
  中心地へと連なる。

  すり減った石畳には、滑り止めの小さな穴が穿たれ、
  色も形もそれぞれ違うレンガ壁。
  その壁の厚みに、歴史の重さがある。

  厚い壁に、はめ込まれた小さめのドア。   
  そこだけが現代の色をしている。 




  シエナ ・ サンタ・カテリーナの生家近く  (22,5x31)
   
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  巨大でガラーン、という感じのサン・ドメニコ教会の前を、
  中心地に向かって下ってくると、ここに出る。

  くりこんだアーチの中に窓があり、
  右側の塀もアーチの中に入り込み、 
  建物の下を道が潜り抜けている。

  左側は出窓も張り出し、建物の間も分かれている。  
  中はどんな形?  どの位の広さ?
  描きながら、眺めながら、疑問だらけ。
  こういう家に住んだら、少しは中世の人々とも、
  親しい気持ちになれるだろうか?

  シエナの古い坂道を 
  http://italiashio.exblog.jp/14409494



  シエナ ・ パッラ・ア・コルダ少路   (26x22)
   
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  中心地にほど近い少路だが、 
  車は入ってこないので、座り込んで描く。

  夕方近く、隣にドスンと座り込む若いお兄ちゃん。 
  「やぁ、僕が出かける時始めていたけど、もう殆ど出来たね!」
       


       

  サン・ジミニャーノ・San Gimignano ・ 博物館中庭  (22x31)
 
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  町全体に中世の面影が偲ばれるサン・ジミニャーノ。  
  何本もの塔が今も尚立ち並び、
  その内の、一番大きな高い塔に昇る事が出来る。
  
  かなりな階段数にあえぎながら、
  同時に登ったイタリア人の女の子が、
  「アンコーラ?! アンコーラ?!」(まだ?! まだ?!)
  と、息を切らしつつ叫び、そして笑う。    
  確かに登るのが大変なだけ、眺めは素晴らしかった!

  傍らの薄暗いドゥオモの中、壁のフレスコ画を見るのに、
  誰かがお金を入れてくれ明かりの点くのを、
  皆が待っていて、
  明かりが点くと、ちょっとした安堵の声が上がる。 

  こうして見たシモーネ・マルティーニ、
  やはり素晴らしかった!




  ヴォルテッラ・Volterra ・ 洗礼堂  (22x27)
   
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  ヴォルテッラの町は、
  他のエトルスク文化の栄えた町同様に高所にあり、
  しかも一種異様な雰囲気に囲まれた町。
  何故かはいまだに分らないけど、
  妖気漂う、とさえ言えそうな町。

  エトルスクの博物館は素晴らしく、  
  ジャコメッティの、
  長身の人物像を髣髴とさせる像もある。
  一方、美術館での見物者は私一人!  
  イコンがすぐ手の届きそうな所にある。  ムム。

  この素敵な洗礼堂の周囲は、
  他のどの町とも同様に、駐車場と化していて、
  建物の足元は、傍に行って確かめるしかなかった。




  アンギアーリ・Anghiali ・ 塔の見える坂道  (21x31,5)
   
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  サン・セポルクロの町から、バスで2.3日通った、
  中世の残った丘の上の小さな町。

  中心広場の端の、建物の下のアーチを
  くぐり抜けると、市壁に近いこの場所に出てくる。
  アーチの下の、暗い暗い坂道は、
  中程でカーヴをしていて尚暗く、  
  最初は、本当に恐るおそる通ったもの。

  これを描いていた時、少女が声をかけてきて、
  自分を描いてくれと言う。
  いいよ、と描いている内に彼女の家族が集まって来た。  
  多分、ドイツに移住したイタリア人家族。

  描き終えた後、お金はいらないと言うと、
  母親は住所を書き「いつでも寄ってくれ」 
  と渡してくれた。

  アンギアーリで食べた、 旨い物! 
  http://italiashio.exblog.jp/14745870

  アンギアーリ ・ 中世の宝石箱のような町 その1と2 
  http://italiashio.exblog.jp/14867291
  http://italiashio.exblog.jp/14873286

  「アンギアーリの戦い」始末記と、その周辺もろもろ 
  http://italiashio.exblog.jp/14885331




  オルヴィエート・Orvieto ・ アーチ  (22x30)
   
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  「ウンブリアで一番美しい」と有名な、
  ここオルヴィエートのドゥオモ。
  余りにも絢爛豪華で私には・・。   
  で、その正面辺りを入って来た所がこの場所。

  向かい合った建物を結ぶように、支えあうように、
  潜り抜けるいくつものアーチが
  それぞれの形で繋がっている。 

  光が差し込まない壁は苔むしている。  
  此処にも中世の匂いが漂う。