・ ウクライナはリヴィウの、アルメニア聖堂のキリスト像

今回この記事のタイトルを書くために、ウクライナのリヴィウ
という街の名はアルファベットでどう綴るのか、と調べましたら、

イタリア語では現在もレオーポリ・Leopoliと呼んでいるのですが、
地図に出たリヴィウの綴りは、Львів!!

わぉ!普通のアルファベットじゃないんだ、と驚き、コピーを。

で、リヴィウは首都のキウイから西に、ポーランドとの国境に
近かったっけ、美しい古都の筈、と改めて地図を開き、

4-02-21 160113_GF.jpg


いやぁ、実は素晴らしく素敵な、民族性の高い、強固な、印象の
キリスト像、磔刑図の写真を見つけ、詳しい説明もありましたので、
これをご紹介したく、どうぞ!

こちらです。

1-altare_ligneo_golgota_leopoli_GF.jpg


見つけた記事は、 リヴィウのアルメニア聖堂のキリスト
Cristo della cattedrale armena di Leopoli

日付は、2022年3月6日で、

昨年2月24日にご存じの様にロシアがウクライナ襲撃を始め、

同年3月5日に、このキリスト像が祠から外され、対空シェルターに
収容された、という記事も見つかり、
その件で改めて記事になったのかも、と思った事でした。


が、まずはこのキリスト像についてですが、写真に見える全体像は、
木製で、18世紀半ばに組み立てられたゴルゴダの木製祭壇、と呼ばれ、
多彩色、リンデン、カラ松、松の木、色ガラス。

キリストは目を閉じ、口は半ば閉じ、髪と顎髭は大変濃く、茶色。
体は非常に薄く、胸郭の骨がはっきりと見え、

3つの民族、アルメニア人、ウクライナ人、ポーランド人を結び付ける、
重要な宗教的シンボルで、民族間の団結を現していると。


置かれていたアルメニア聖堂は14世紀、1363年に遡り、鐘楼は1571年、
大司教の住居は18世紀、アルメニア銀行とベネデッティーノ修道院は
17世紀に建設されており、
円柱には、どこのかな?、1726年作のサン・クリストフォロ像があると。

2-Львів_Комплекс_Вірменського_собору_GF.jpg

3-katedra-ormianska-we-lwowie_GF.jpg

5-Chiesa-Armena-Lviv-Leopoli_GF.jpg


という様な事で、アルメニア聖堂や内部の写真を探しましたが、
内部には見つからず、



この以前の写真に見える様に、屋根付きの祠に納められ、
内庭に祀られていたのだそうで。

6-altare_ligneo_golgota_leopoli_esterno_GF.jpg


色もほとんど見えず、左の人物像も見えませんが、


実はこのアルメニア聖堂は、2013年に建設開始650年を迎える為、
この時の為に3年間に及ぶ修復を受け、本来の姿を取り戻したのだそうで!

修復には、ウクライナとポーランドの文化省の支援を受け、ワルシャワの
芸術アカデミーの木造記念碑修復の専門家アンジェイ・カズベルク氏が
作業監督を務めたそう。

長い年月を経て劣化し、何度か歴史の変遷の中で燃え、それが絵の具の
層の劣化を加速させ、第2次大戦も生き延びたものの、
大気の中に晒され、雨や雪も受けて来たのですものね。

修復が始まった時は、左の像、マリア像はそこになく、国立博物館の
資金で彫刻を見つけ再建でき、

右のマグダラのマリーア像も顔を再建、キリスト像も掃除し、修復、
失われた断片を交換。


祭壇背後部分を取り換えるのに、一番時間が掛ったそうで、
聖堂内の聖歌隊席が修復現場になり、そこで修復されたもののあれば、
ドイツで修復されたものもあり、

祭壇のある壁は、この機会に特別に復元され、木製の屋根も修復されたと。


再度、見事に修復された「ゴルゴダのキリスト像」を。

1-altare_ligneo_golgota_leopoli_GF.jpg


つまりキリスト像は15世紀に遡るゴシック後期の木造で、それにバロック、
またはルネッサンス後期のマリア像・左と、マグダラのマリア像・右が
加えられ、

アルメニアの宗教は様々な教会との繋がりを維持して来ており、
新しく決める事がある時は、その一貫性について心配せず進めて来た、
とあり、
あの一帯の民族の交わりなども思い、フフ、となった事でした。


あの背後の木製の壁は、あれが凄い、と感嘆したのでしたが、
250もの要素が組み立てられ構成されているそうで、

その表面は、細かく砕かれた多色の研磨ガラスを木材に固定する、
特に珍しい技術で装飾されており、
像の足元の石の殆ども、色付きガラスの小片で覆われているそうで、

キラキラと光り、美しいのでしょうねぇ!


で、そうして新しく蘇った姿が見れていたのが、
昨年3月にふたたび第2次世界大戦以来外され、大切に包まれ、
対空シェルターに保護されたそうで、

その時の写真を。

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8-cristo_di_leopoli_recovery_2022-03-05_GF.jpg

9-30723_rainewsbbdbfefcbabffba_GF.jpg

キリストの体、顔の彫り、凄いと思われません?!

既に祠の前はブリキ板で覆われていた様子ですが、


幾つかの作品はユネスコの世界遺産に登録されており、
リヴィウの市庁舎近くの広場の噴水や、広場の彫刻なども、
キエフ同様、厚く巻かれたり、砂袋で覆われたりと
保護されている様子。

が先日TVニュースにで、オデッサも世界遺産に指定されたものの、
あの映画「ポチョムキン」の階段などは保護の解決策がないと。


この24日の戦争1周年に向け、ここ数日俄かに急を告げる様な
ニュースも多く、気にかかっています。

これを書いているこちら21日は、首相のジョールジャ・メローニが
キエフに行っておりますし、今朝は米のバイデン大統領の電撃訪問も。


どの様にいつ、終わるのか、分かりませんが、

戦争が終わった後、国旗の様に、黄色い広大な麦畑が広がり、
青い空がその上にある、平和で自由な国に戻れる様祈ります!!


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