・ 晩秋の朝 描き始め と、 140年後に発見、友人へのゴッホの栞

新しく描き始めの秋の林を見てやって下さい。

晩秋の朝    30x40cm  6号

1-DSC00033_01_GF.jpg


暫く前からモチーフに取り上げている「オアジ・フォンターネ・ビアンケ・
オアシス・白い泉」と呼ばれている自然公園の一部で、

湧き水が流れ、立木がかなり混んだ林があり、この様に広い
草原もあり、という素晴らしい場所。

落葉し散り敷いている様々な木の葉、そしてまだ緑色も残る草ぐさ。


今回もペンでの下描きの後、そのままペリカンのインキで下塗りをし、
その後から色鉛筆で塗り込みを始めた所で、
今の所、インクの黄色がかなり強く出ていますが、
徐々に抑えていく心算です。


と、手前に落ちる幅の広い影の濃さは、実際はもっと濃いのですが、
色を塗っていて、余り濃い色、影にしなくともも良いのではないか、
と思い、
これは私めにとっては、ちょっとした変化の表れでして、へへ、

一旦塗りかけていた濃いめの色を消し、今の調子以上に濃くならぬよう、
やって見るつもりです。


ただどの様に描きこんでいくか、とりわけ葉っぱの形、影の色など、
自分でまだ見当のつかない事も多く、じわじわと進む心算で~す。

という事で、頑張りま~す。


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今日の第2部   140年後に発見、友人へのゴッホの描いた栞

この記事はかなり前に見つけていた
140年後に見つかった、友人への本の中に、描いたゴッホの栞
Trovano, dopo 140 anni, in un volume un segnalibro disegnato da Van Gogh per un amico

友人の画家に贈られた「農民の物語」という本に挿入されていた
ゴッホ作の栞、で、
この本は画家の先祖から受け継いだのだそう。

エミール・エルクマンと、アレクサンドル・シャトリアンによる小説
「農夫の物語」は、ゴッホの友人の画家の後、2度と閲覧されず、
オランダの家の図書室にずっと留まっていたのだそう。

そして140年後、画家アントン・ファン・ラパード・Anthon van Rappardの
相続人が、ゴッホの手紙の中で言及されていた本を特定し、

その本の中に楯に並べられた3人の農夫の姿が描かれた
28x5cmの栞、が見つかった、という事なのですね。

van-gogh-disegno-segnalibro-verticale_GF.jpg

ゴッホの友人だった、そして本を受け取った画家アントン・ファン・ラパード
(1858-1892)は、オランダの名高い画家ローレンス・アルマ・タデマの
アトリエで修業し、ある程度の成功を収めたのだそうで。

彼はヴィンセント・ヴァン・ゴッホと約4年間友人であり、1881年から
1885年の間に数通の手紙の交換があったのが、

アントン・ファン・ラパードが、ヴァン・ゴッホのリトグラフに宛てた
厳しい批判により、友情は突然壊れ、

ヴァン・ゴッホは関係を断ち切り、怒り、前年に描いた元友人の肖像画を
引き裂いたそうで。

本と栞は、友情が壊れる2年前、1883年6月1日に贈られたもので、
「好みに合うエリクマン・チャトリアンが見つかると思います」と
ヴァン・ゴッホは6月15日付けの手紙で友人に保証し、

その中でゴッホはホン自体の出荷について警告しました。

(問題の本)は、アルザスの農民の視点から見たフランス革命の記述で、

つまり政治的問題についての意見がゴッホと友人との間で、その時以来
多少の齟齬を醸し出していたのかもですし、

オランダの有名画家の下で修業した画家と、ゴッホの絵肌、主題が
合う訳がない、という気もしますが。


現在ゴッホ美術館の所蔵となっている栞は、3つの部分に分割され、
各シーンに焦点を当てる為、横配置になっており、

van-gogh-disegno-segnalibro_GF.jpg


「ヴィンセント」と碑文の入った本は、ヴァン・ラッパールの死、1892年迄、
(ちなみにゴッホはその2年前、1890年に亡くなっており)
ヴァン・ラッパールの所有物で、その後、彼の家族に渡され、
最終的に、栞を含め、ヴァン・ゴッホ美術館に売却された、という事。


ゴッホはきっと寂しがり屋、というか、友人が欲しく、尽くしつつ、
が、上手く相手に合わせることが出来ない性格だったろうと思うので、
友人との簡単な喧嘩別れ、というのも、さもありなん、と。

という画家の人生の一コマが記録に残った、手描きの栞、の逸話でした。


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