・ ペルージャの平野 描き出し と、 フェルメールの絵にキューピッドが

皆さま、長い夏休みを頂きましたが、お陰様で元気にまたブログ復活です。
どうぞよろしくお願いいたします!

この夏は東京オリンピックで、イタリア勢の活躍が素晴らしく、
喜びのあまり号外風に本家ブログのみ2度更新をした程でしたが、


8月15日には、アフガニスタンにタリバン勢が侵攻、アメリカ軍をはじめ
国際連合軍として駐屯守備に当たっていた軍は月末に退去、の方針通り
自軍のみならず、今まで協力関係にあったアフガン人達もの
救出に急遽当たるという緊急事態となり、

関係あるイタリアは毎日のニュースがほぼアフガン情報で埋まる日々で、
夏の嬉しくのんびりしていた気分が、冷や水を浴びせられたように!


そんな様子は、本家の方に書きましたが、こちらではまたお絵かきの様子と、
第2部ではあれこれの話題を綴っていきたいと思います。


まず、新しく描き始めているウンブリアの平野風景を見てやって下さい。

ウンブリアの平野風景 ペルージャ 高台より  4号P  33,5x21,5cm

+DSC05760_01_GF.jpg

ペルージャの街の中心を南北に通るコルソ・P.ヴァンヌッチを南の端まで行くと、
テラス式の庭園が広がり、下に広がる街の向こうに広がる平野が見えます。

ウンブリアの街はどこもが高台にあるので、曲がりながら遠くに続く道が見えたり、
一旦下った道がまた曲がりつつ高台に上る道があったり、
遠くに大きな教会聖堂が見えたりで楽しめるのですが、

この道はほぼ完全な平野に延びる道で、少しカーヴをしながら遠くに。

横に広がる平野は麦畑で、これは5月初めの風景で、
緑色がまだ浅かったり、少し育った麦畑は青みがかった色も見えたり、固まりを
作ったりで、各畑に特徴が見えます。

そんな素直な風景を描きたくて、今麦畑の色と畝の描き込みに苦労している所!

真ん中下の3段ほどの畑は描き込んでいるのですが、上の2段、そして一番下の
手前下の木々は下塗りのままです。

上の2段の緑色は、今の下塗りと思っていた色の調子で描き込むと良いなぁ、と。

という所で、全体の描き込みを頑張りま~~す。


*****

今日の第2部   フェルメールの絵に、修復後にキューピッドが

暫く前に携帯のニュースに流れたのが、オランダの画家フェルメール’Vermeerの
作品に、修復後にキューピッドが現れた、というもので、

あれこれ検索し、読んだのをご紹介いたしますね。

参考にしたサイトは
Il restauro di un dipinto di Vermeer ha rivelato un Cupido nascosto che ne chiarisce il significato

Un cupido compare in un dipinto di Vermeer dopo 300 anni


で肝心の絵はこちら 「窓辺で手紙を読む女」 1657-1659 83x64,5cm

1-Jan_Vermeer_-_Girl_Reading_a_Letter_at_an_Open_Window_GF.jpg

女性、というよりもまだ少女の面影が濃い姿ですが、背後右上の壁が白いままに
なっているのにご注目を。


このフェルメールの絵は1650年代に描かれたのち、1742年にドイツは
ドレスデンの一市民のコレクションに購入されたのでしたが、
長い間最初はレンブラントの絵と考えられ、その後にピーテル・デ・ホーホの
絵とされており、

1880年になり、フランスの美術評論家テオフィル・トレビュルガー・
Théophile Thoré-Bürgerによりフェルメールの作と鑑定されたのだそう。


背後の壁にキューピッドが隠されている、というのは1979年にX線検査の際
初めて明らかになったそうで、

2017年ドレスデンの州立芸術コレクションの責任者クリストフ・シェルゼル・
Christoph Schölzelがキャンバスのより完全な検査を実施し、

18世紀に、つまりフェルメールの死後にキューピットを塗り隠したのが明らかに。



そして2019年に、まだ半分キューピットが現れたのみの状態で公開され、
こちらですね。 

2-cd3a21870ca1795c48113ed6af2a83dd70edf0e7_c1eaee6a5faee25ccb7d90d2033e651fa846b6f1_la-liseuse-a-la-fenetre-GF.jpg

時の経過とともに暗くなった厚いワニスを取り除いていた所だったので、
修復者たちは現れた絵の冷たい色の上に薄く黄色のボカシを与えたそうで。



上からのワニス層を注意深くこそげ落とすのに、シェルゼルは顕微鏡と
メスを使い、この方法はオリジナルのニスを保存するのに役だったそう。

3-Cattura1_GF.jpg

4-9465c5ff5cdaa6_c6acb67470a1b2c4dbf4c851e9ef0b2d06880f88_screen-shot-GF.jpg



こうして約300年間隠されていたキューピッドが明らかになった作品がこちら。

5-csm_web_Vermeer_Brieflesendes_Maedchen_9cb4ecb081_GF.jpg

上記の、参考にしたサイトの上の記事に、「隠された意味が明らかに」とあるのは、

つまりキューピットが現れたことで、フェルメールが描きたかった絵の比喩というか、
主人公は「恋人からの手紙を読んでいる」を確定すると。

もともと多分恋人からの手紙だろう、とか、愛人からだ、という様々な憶測が
あったのが、このキューピッドの出現で確定された、という事なのですね。



それにしても、こうして女性部分のみを見ると、口元にもあどけなさが漂う
若い女性で、

6-d5d92478347068dec827be40484e27be_GF_GF.jpg


タイトルの「窓辺で手紙を読む女」という日本語タイトル自体が「女」と
なっているのも、「少女」とした方が相応しい気がしますし、
「女」とすると、愛人からの手紙となるわけで!

英語タイトルも「Girl」となっているのに、日本の学者さんたちには、
も少し優しいニュアンスを持たせた名づけが欲しい所でしたね。


これらのニュースはこの8月末の物で、修復なった絵画は9月10日より公開予定で、
会場はドイツはドレスデンの州立コレクションの絵画館で、2022年1月2日まで。

「大フェルメール展」という事で、国立アムステルダム美術館から

青衣の女」 1663-1664 46,6x39,1cm

7-Woman_in_Blue_-_Jan_Vermeer_van_Delft_GF.jpg



ヴァージナルの前に立つ女  1672-1673  51,8x45,2cm

8-image63_GF.jpg  

どちらも主役の「窓辺で手紙を読む女」に通じる脇役、小物が登場していますね。

などの他に、18世紀半ばのオランダ絵画50点ほどが展示されるとの事。


フェルメールは「真珠の耳飾りの少女」をボローニャで遠くから、監視付きで
見たのみで、いつかじっくり実物を見たいとは思っているのですがぁぁぁ・・。


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