先回からご紹介の、絵画、彫刻の修復で、修復後に問題が起こった、
何が問題点となったかの、研究者たち、巷からの、いわばゴシップの
争点のご紹介、n.2を。
サイトはこちら
I 10 RESTAURI PIÙ FAMOSI (E DISCUSSI) DI SEMPRE
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7. ベンヴェヌート・チェッリーニの「ペルセウスとメドゥーサの頭」・
Benvenuto Cellini, “Perseocon la testa di Medusa
フィレンツェ、ロッジャ・デ・ランツィ展示
Benvenuto Cellini, “Perseocon la testa di Medusa
フィレンツェ、ロッジャ・デ・ランツィ展示

ベンヴェヌート・チェッリーニの傑作とされる像ですが、これは修復の出来が問題と
なったのではなく、綺麗になった像を今迄通りに、シニョーリア広場に面した
ロッジャ・デ・ランツィに置くかどうかが争点になり、
市としては、今迄通り屋外に設置ではなく、ミケランジェロのダヴィデ像に倣い、
博物館に収納するよう切望したのだそうですが、
文化財保護管理局の意向で、今迄通りロッジャに置かれる事になったのだそうで。
博物館に収納するよう切望したのだそうですが、
文化財保護管理局の意向で、今迄通りロッジャに置かれる事になったのだそうで。
今回ちょっと調べましたら、台座共の高さが519cmだそうですから、
それでもまぁ4m前後はある高さですし、
写真の角度によって表情がとても変わるのに驚いています。
それでもまぁ4m前後はある高さですし、
写真の角度によって表情がとても変わるのに驚いています。


6. ミケランジェロ 「ダヴィデ像」・Michelangelo David
フィレンツェ アッカデミア美術館蔵

2002年にこのダヴィデ像の汚れ落とし、そう、長い間ヴェッキオ宮殿の前、
外に置かれていたので、やはりね、埃落としを・spolvelaturaという事で、
アニェーゼ・パッロンキ・Agnese Parronchiという方が指名され、
外に置かれていたので、やはりね、埃落としを・spolvelaturaという事で、
アニェーゼ・パッロンキ・Agnese Parronchiという方が指名され、
日本紙に蒸留水を含ませたものを軽く押し当て拭く様に、と言われ、
そうなんですよ、イタリアでの修復でも日本紙は大変重要な働きを
しているそうで、nihonsi は有名なのですよ。
しているそうで、nihonsi は有名なのですよ。
が彼女は、ミケランジェロの作品は、決して、決して、いかなる液体でも
濡らす事は出来ません、と答え、即、他の人に替えられたそうで!
濡らす事は出来ません、と答え、即、他の人に替えられたそうで!
はい、結果は争点となった「濡らす修復」が勝利を得たそうで、ははは。
ダヴィデ像も台座108cmを含め520cmの高さ、部屋の一番奥に
威容を持って立っておられ、美しさに圧倒されます。
威容を持って立っておられ、美しさに圧倒されます。



5. チマブーエ作 「キリスト」・Cimabue Cristo 十字架像
フィレンツェ サンタ・クローチェ教会
フィレンツェ サンタ・クローチェ教会
1966年のアルノ河の氾濫によって水浸しとなったフィレンツェの街。
その被害のシンボルともなったサンタ・クローチェ教会のチマブーエの
この十字架像。
その被害のシンボルともなったサンタ・クローチェ教会のチマブーエの
この十字架像。


中世13世紀に木製の十字架に描かれたこの作品は、水に浸かり
その湿気から70%が剥落し、余りにもの脱落、欠度が多く、
元の筆跡を辿る事も出来ない状態となっていて、
その湿気から70%が剥落し、余りにもの脱落、欠度が多く、
元の筆跡を辿る事も出来ない状態となっていて、
修復者のオルネッラ・カザッツァ・Ornella Casazzaと、パオラ・ブラッコ・
Paola Braccoはどう修復するかと考え、
Paola Braccoはどう修復するかと考え、
軽い筆跡で他の残った部分とを繋ぐことのみにし、新しく「偽物」を
描かずに再建し、修復は成功したと。
そうですね、どの様に修復するか、というのが難しい点ですね。
描かずに再建し、修復は成功したと。
そうですね、どの様に修復するか、というのが難しい点ですね。
こちらが1966年以前の、被害前の作品状態で、

こちらが今の様子。

4. マルコ・アウレーリオの記念騎馬像・Monumento equestre a Marco Aurelio
ローマ カンピドーリオ広場から、カピトリーニ博物館に

1990年代に長い修復期の後、この紀元後2世紀に作られたとみられる
世界で唯一の騎馬像、16代ローマ皇帝の青銅、金塗りの像が
大論争を巻き起こし、
世界で唯一の騎馬像、16代ローマ皇帝の青銅、金塗りの像が
大論争を巻き起こし、
つまり16世紀から置かれていたローマ市役所前のカンピドーリオ広場に
また設置されるかどうかで、遂には国民投票にまで発展するかという状態にまで!
また設置されるかどうかで、遂には国民投票にまで発展するかという状態にまで!
現在はこの様にコピー像が置かれているのですが、評判は余り良くなく、ははは。

shinkaiが1985年にこの広場に行った時は、像は既に修復中で見ておらず、
その後のローマ行きではカンピドーリオ広場に行っておらず、
今回初めてこれを書くのに写真を集め見て、驚愕! これは凄い像だ!!


次回ローマに行くチャンスがあれば、博物館に見に行かなくては!!
ローマ人は本当に凄かったのねぇ!!
という事で、次回最終回をお楽しみに!
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この記事へのコメント
yosh
日本の紙っていうことでは正しい認識で嬉しいんですが。
和紙ではなく日本紙なんですか…
まあ、日本って言葉が入っていることで、「washiは●●国の発祥ニダ」とか言われないのでいいのかな(^^;
shinkai
う~ん、nihonshi と書いたのは、ずっと昔飛行機の中で座ったイタリア人が、画家だと言いましたが、nihonshiに興味がある、と言ったのに驚き、覚えていたので書いたのでしたが、
普通は、カルタ・ジャッポネージ・日本の紙、とニュースなどでは言います。
だって和紙というのは、日本人が西洋から入ったパルプ紙との違いで、日本人が使っている言葉でしょうしね。
逆にね、「washiは●●国の発祥ニダ」というのが、多分何かにかけてのシャレだろうとは思うのですけど、意味がわ・か・り・ま・せ~~ん。
浦島タロコで~す。 ははは。