◆ 5月の朝 スコミーゴ村 3号F
Mattinata di maggio a Scomigo


私の住む村ヴェネト州コネリアーノ市スコミーゴ村。
ヴェネツィアから約60㎞程北に位置し、コネリアーノ市から
北西に広がる葡萄畑は、発泡性辛口白ワイン、プロセッコの葡萄畑
の認定を受け、今このワインは不景気知らずの人気ワイン。
数年前にフランスのシャンパンを抜き絶好調と。
で、スコミーゴ村の今迄草原だった所も、
次々と葡萄畑デヴューの真っ最中。
この絵の畑は有名なメーカーの葡萄畑で、
手入れも良く行き届いているのが見えますが、
5月のこの時期まだ葉っぱもしっかり茂っておらず、
畝の間に植えられた、多分花の後鋤き込まれて肥料になるのであろう
薄黄色い花が咲き乱れ、丘の上には前夜の雨の後の大きな高い雲。
眺めて深呼吸を一つ、そしてまた朝の空気の中を歩きます。
◆ もうすぐ日の出 フォルメーニガ村・ヴェネト 3号M
Tra poco … l’alba - Formeniga


週に2度ほど家の近くを歩きます。 3月末から9月半ば迄は朝6時から、
冬期は午後の3時頃から1時間15分ほど、
隣村カルページカの教会前迄を往復し、それで5kmちょっとの距離。
葡萄畑の脇を通る緩やかな坂道で、顔見知りになったワン君が歓迎の
挨拶をくれたり、葡萄畑の生育状態をも楽しみながらせっせと歩きます。
春先にはまだ薄暗いうちに出かけますので、途中で丘の向こうに太陽が昇り、
また秋口からは陽が沈む前の夕焼け空を眺め、歩きにとても気に入っている道。
このモチーフは、そんな朝歩きの時に得たもので、
西に見えるフォルメニーガ村の、丘の稜線の上に立つ教会と鐘楼、
そして丘の傾斜地に朧に見える葡萄畑と、少しのオリーヴ畑。
東の空が明るみかけ、その薔薇色の反射が西のフォルメニーガ村にも届き、
もうすぐ日の出、です。
◆ 壁の聖母子像 アーゾロ 3号P
Madonna e bambino -Asolo


ヴェネト平野の北西部の奥、190mの山の上に開けた小さな、歴史を誇り
文化的にも開け、かってはここに住むことがステータス・シンボルでもあったと。
坂道を上って行き、町の門を入ってすぐの左手に小さな可愛い泉があり、
その建物の上の壁には、フィレンツェのロッビア工房作の素晴らしい聖母子像。
白い聖母子像や天使の浮彫り像を生かす明るい空色のバックが明るく、
周囲を果物が取り囲み、下には多分注文者であったろう家の紋があり、
そして一番の特徴はこの聖母の美しさ!
本当に他にあまり見かけない程に美しい聖母像で、
描きながら何度も、当時の職人芸の素晴らしさに感嘆したものでした。
アーゾロにお出かけのチャンスには、是非お目を止めて下さいね。
◆ 夏、葡萄畑に埋もれて カルページカ村 3号P
Estate. Casa immersa nel verde


週に2度歩くことにしている家の近所ですが、隣のカルページカ村の
少し高台にある教会前で折り返すことにしていて、
小さな広場の横から、隣村との間に広がる谷の葡萄畑や、向こうの丘の
上を走る車を見たりし、ほっと一息入れて坂道を戻ります。
広場西側の横からすぐ下には傾斜した葡萄畑が続きますが、
夏の朝すこし高くなった太陽の光が、教会前の糸杉の並ぶ影をくっきりと
葡萄畑に落とし、向こうの畑との間にある農家はまるで緑の中に埋もれたよう。
まだまだ涼しい朝の内ですが、光に煌く緑色はまさに、
今日も暑くなるよ! と告げています。
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