・ トスカーナ  Toscana 


◆ 雲海の朝 サン・ジミニャーノ  42.7x27.5  6P大
  Nuvole basse di un mattino a San Gimignano

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  サン・ジミニャーノの町は23年ぶりの再訪で、あの鄙びた雰囲気の
  中世の町に再会できると、とても楽しみにしていたのです。

  所が、到着したのは物凄い観光客がうようよしている大駐車場で、
  隣には大スーパーまで!
  土地勘を完全に失い、半ば呆然の到着再会で、まさに浦島たろこちゃん。
  町中も建物こそ変わらずですが、すべてバール、レストラン、みやげ物店で、
  昼日中は観光客で埋まり、まさに有難いまでの世界遺産指定効果!
  大いに楽しみにしていただけに、がっくり来たのでしたが、

  一つだけ素晴らしいプレゼントを貰ったのが、


  この雲海の朝焼け!
  夜明け前のブルーの雲海が渦を巻いて流れるのに、
  徐々に朝日が射しこんで来てピンク色に染まり始める!

  幻滅のすべてを帳消しにできる、ははは、  
  初めて見た素晴らしい雲海でした!!






◆ 5月のトスカーナ 雨上がり   44.5x28  8M相当
  Maggio toscano dopo la pioggia

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  オルチャの谷の北端近く、サン・ジョヴァンニ・ダッソの町があります。
  町といっても家並みがちょっぴりの通りが1本と、威容を誇る中世の城が
  高台にあり、白トリフで有名な町、らしいのですが、

  城の前を前日通り、余りの威容に何かありそう!と再度出かけたのが、
  見事に空振り。 城はホテルとなっていて入れず、バールを探す程の町!


  ですが、この町から東に30分ほどの距離にあるモンティージの町
  との間の景観が素晴らしかった!


  遅い春の訪れで、おまけに午前中が雨だった事もあり、
  起伏する雄大な丘がしっとりと淡い緑色で覆われ、遥かにずっと!

  少しひんやりする風に吹かれながら、春たけなわの鮮やかさと違う緑の景色を、
  何度も車を停めては眺めたのでした。






◆ 目覚め行く平野 ヴォルテッラ  41x27.5  6P
  Il risveglio della pianula di Volterra

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  ヴォルテッラの町は古く、なんと3千年以上もの歴史を持つ町なのだそう!
  単に古い建物が残っているだけでなく、町を囲む風景が少し特異な印象、
  という20数年前の記憶で再訪しましたが、期待は裏切られませんでした。

  広大な起伏の平野、というより「荒々しく起伏する広大な平野」のイメージ、
  シエナのクレータとも、オルチャの谷ともまた一味違うヴォルテッラの平野。


  赤い朝の陽が、531mもの高所に位置する町越しに、
  いま町の西に開ける平野に届き、起伏する荒土の平野がゆっくりと姿を現し、
  町の麓の大地にはまだ夜が残っている・・。
  そんな素晴らしく広大な光景が目の前に展開され、見れる喜び。 ご想像を!


  ヴォルテッラに残るローマの遺跡も、エトルスコの博物館も良かったですが、
  私には周辺風景の素晴らしさを再確認できたのが、大きな収穫。






◆ ピエンツァ 5月の朝   41x25.5  6P相当
  Mattina di maggio a Pienza

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  ピエンツァの町の中を東西に抜ける中心のロッセリーノ通り。
  通りの名は、教皇ピオ2世からルネッサンス風理想の町にするよう要請され
  働いたベルナルド・ロッセリーノに因みますが、
  この道の南側は、昼はいつも陰の中。


  町のすぐ外の宿に泊まった朝早く、お天気が良いのを幸いに朝食前に
  出かけると、
  いつもは陰の中の壁も、射しこむ朝陽にその姿、色を見せてくれ、
  日中とは違う印象の強いモチーフが得られます。


  今、建物の壁にお向かいの家の影が映り、古い石の壁に挟まった扉も、
  扉の片側だけをいつも使っていて、そこだけすり減った入り口の石も、
  射しこむ光に近いほうの壁の花鉢がやはり元気なのも、ははは、
  朝のこのひと時の朝陽があるからこそ、主役として語りかけてくるのかも。






◆ 緑の中の家 モンテプルチャーノ  34x21  4P
  Casa sulla collina verde a Montepulciano

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  モンテプルチャーノは、オルチャの谷のピエンツァから山越えをする
  キアーナ谷に位置し、ここもまたワインの美味しいので有名な町。
  そうそう、エトルスク時代からの地下のワイン蔵を見物した時に、
  先の見学者がワンちゃん連れなのにちょっと驚いた記憶もあり・・。

  海抜605mもの高所にあるせいか風が強く、5月初旬の雨上がりの
  曇り日には震え上がり、見晴らしの良いサン・フランチェスコ修道院から
  撮った写真には、何十キロも離れた小さな町が写っているのを確認したりも。


  以前初夏に訪れた時は、今回のこのモチーフの谷がちょうど麦刈りの最中で、
  トラクターが畑の中でウンウンと動き回っているのも見ましたが、
 
  トスカーナの魅力入門初心者だったその頃はまだ麦畑に余り惹かれず、
  もっぱら古い小路や壁を探し回っていましたっけ。






◆ こぼれ陽の壁 モンテリッジョーニ  27.5x22  3F
  Chiazze di luce sul muro a Monteriggioni

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  この小さな楕円形の、丘の上の周囲を城壁で取り囲まれた町は、
  ダンテが「王冠を戴き・・」と「神曲」に謳う13世紀初頭からの町。

  元々はシエナ共和国がフィレンツェとの前線要塞基地として造った町で、
  14の見張り塔のついた500mを越す城壁が、
  中世のままの面影を宿す町を囲みます。


  古い町の古い建物の壁は長い年月を経て、魅力的な色とすり減り具合で、
  修復されたばかりの建物の壁と古い扉も、以前モチーフに。


  今回は、町の真ん中の広場に面したレストランの壁に小さな葡萄棚があり、
  暑い日中、壁にちらちらとこぼれ陽がそそぐ様子を。

  再訪した日はこのレストランはお休みで、すぐ隣の店で食べましたが、
  前回同様に美味しいお昼に大いに満足しましたっけ。
   




   
◆ 7月のトスカーナ 麦秋  34x22  4P
  Campi di grano in luglio - Toscana

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  「オルチャの谷」一帯でユネスコ世界遺産指定も受けているこの地は、
  東はピエンツァから西はモンタルチーノまで、そしてその中間にある
  サン・クイリコ・ドルチャから南のラディコーファニ辺りまでを指しますが、

  波打つ大地の広大さ、起伏の雄大さから言うと、独断をお許し頂けるなら、
  ピエンツァ~モンタルチーノ~カスティリオーネ・ドルチャ辺りが一番!


  最初に出会った時は素晴らしい!とは思ったものの、荒々しくもある
  大地の広がりに飲み込まれ、到底描けそうにも思えませんでした。

  が2度、3度と季節も変え訪問するたびに、この地の魅力に引き寄せられ、


  今は何とかあの広大さを、あの地が持つ独特の魅力ある空気を、
  あの波打つ麦畑を描きたい、と思っています、強くつよく願っています!






◆ 紫陽花の咲く頃 ピエンツァ  27.5x22  3F
  Quando fiorisce l'ortensia a Pienza

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  トスカーナのオルチャの谷の中心ともいえるピエンツァの町。

  15世紀にこの村出身の教皇ピオ2世が、自分の生まれ故郷を、
  ルネッサンス様の理想の町に造り変えるべく奮闘した事でも有名ですが、
  世界遺産に指定され、今もこじんまりと可愛い町並みが残ります。


  雨上がりの朝、しっとりと濡れた古い町の壁が良い色を見せ、
  鉢植えの大きな白い紫陽花が匂いたつよう。






◆ ヴォルテッラの朝  25x19.5  2号相当
  Una mottina a Volterra

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  朝日を見るため撮るため、早朝6時半には宿を出て眺めの良い場所に。

  ヴォルテッラの宿から真っ直ぐ西に出た所で待つうちに、
  空がピンクに染まり始め、その時になって並木が邪魔なのに気がつく!

  わっ、わっ、どの場所が良いのだろうと焦りながら考え、
  そうだ、テアトロ・ロマーノに行こう!と町なかの道を走り、古代ローマ遺跡に。

  かってのローマ期の劇場跡が下に広がる町の城壁に、はぁはぁと着いた所で
  自分の直感が当っていたのが嬉しく、大喜びで朝焼けの空を独り占め!
 
 
  平野の遠くが雲海に霞み、雲海の雲が渦巻くのも見え、
  空のなんともいえない薔薇色、薄紫、そして朝が来るグレイ!
  遠くに見える教会の壁が朱色に染まり始め、手前の丘も徐々に赤く。
 

  そう、こういう朝には毎日は出会えない事を知っているので、
  尚の事じっくりとね、味わいます。





この記事へのコメント

  • fu-taro

    この青が
    なかなか素敵ですね!

    だんだんピンクに染まってく感じに感動したということがよく表現できてるとおもいます。

    ぽつねんと建っているお城?もなかなかイイですね。

    よけいに空の素晴らしさが引き立ってます。
    2015年07月21日 22:40
  • shinkai

    Unknown
    ★fu-taroさん、こんにちは! コメント有難うございます。

    有難うございます!
    写真が少し暗めに写っているのですが・・。

    夕陽もそうですが朱色に染まる事が多く、ピンク色というのがとても嬉しかったのを覚えています。

    はい、あの奥のは大きな教会で、ちょうど良い位置に良い形であるのです。
    古いかなり有名な教会だそうです。
    2015年07月22日 00:11
  • yosh

    素晴らしきかなヴォルテッラ!
    久々にコメントです。
    テーマごとにまとめられたのですね。

    制作過程とは違った切り口で見れて面白いですね。

    やはり私はこの中ではヴォルテッラが一番好きですU+203CU+FE0F

    今回改めて絵のサイズを再認識し、思ったより小さいのにびっくり!
    広々としたランドスケープをこのサイズで表現されていたとは…

    もっと大きなサイズだと思っていました。

    これはますます秋に諏訪で実物を見るのが楽しみです。
    2015年07月22日 21:06
  • shinkai

    Unknown
    ★あれ、yoshちゃん、こんにちは! コメントおおきにです。

    はい、そろそろ個展前にこの2年間に描いたのを纏めないと、と思ってぼちぼちアップしています。

    本当はこういう風景だと横長の画面にするのでしょうが、私は空の色の薔薇色から明るい空色までを入れたくて、こんな形でやってみたのです。

    それと、空の色の変化をスムーズに出したくて、この絵から私流の言葉で言う「シラミ潰し作業」を始めた、というちょっとした記念の絵なのです、ははは。
    なので、結局これ以前に描いた絵の何枚かのシラミ潰しもしなおしたのでしたぁ。

    はぁい、諏訪での再会が楽しみで~す!!
    2015年07月22日 23:36

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