・ 模写作品 ・ Copia 


◆ ベリー公のいとも豪華なる時梼書・カレンダーの1月・ランブール兄弟作 模写
  Très riches heures du Duc de Berry   gennaio - copia dall'opera  
  30.5x49.5   ペン・インキ・水彩・色鉛筆

 


  何十年も前の事、ははは、この一連のカレンダーの絵を見た時、
  本当に驚き魅せられのをよぉく覚えておりますが、
  絵を描く者の常で、模写したいものとずっと密かに。

  で、遂に取り掛かろうと決め、実際に調べて見て
  その絵の小ささに驚き呆れました。
  一連のカレンダーの大きさは、なんと22x14cm前後!
  この大きさの中に、こんなに密な世界が描き込まれている、
  それに驚くほかありません。

  カレンダー、つまり12ヶ月の四季折々の貴族社会の催しと、
  畑で働く農民たちの姿が交互に取り上げられ、
  遠くにこの時梼書を注文したベリー公所有のあちこちの城が描き込まれ、
  その上に半円形の各月の占星シンボル。

  何よりも印象的なのは、そのスタイルのエレガントさ、ブルーの色の素晴らしさ!


  今回まず何よりも苦しんだのがこのブルーの色で、多分本物には一番高価な
  ラピスラズリ、それもとびきり上等なラピスラズリが使われていると思うのですが、
  このブルーが水彩と色鉛筆では出ないのですね。
  何度もあれこれ色の組み合わせを変え、洗いおとし、塗り直し、重ね、
  別の色鉛筆のメーカーの色も買い揃え、
  漸くに、そう違った色には見えないよね、という所まで、 ・・・言わせて!


  そしてパッと見にはなんとなしに、皆綺麗な可愛い若い男達の姿に見えるのですが、
  さらっと描きながらも、年齢が分かる頬の線、目線、鼻の形、髭面、
  酒飲みかどうかの様子、等などしっかり描き込まれているのに気が付き、
  なんとまぁ、凄いものだと600年前の作品に改めて敬服です。

  この「1月の饗宴」には、後ろのつづれ織りの中は別として、
  19人描かれているのですが、
  一人だけ女性がいます。  どこにいるかお分かりでしょうか?




◆ 聖母子と2人の天使 ・ フィリッポ・リッピ ・ 
  Madonna col bambino e due angeli copia dall’opera di Filippo Lippi   
  32x23  和紙にテンペラ




 


  フィレンツェのウッフィツィ美術館貯蔵の名品フィリッポ・リッピ・
  Filippo Lippiの「聖母子と2人の天使」の模写です。

  昔はフィリッポ・リッピや、その弟子だったボッティチェッリ・
  Botticelliの絵は好きではなかったのですが、
  ウフィッツィで実物を見てからどちらも好きになりましたし、
  とりわけボッティチェッリが。


  これはもう何年も前になりますが、まだテンペラで描いていた時に、
  和紙にテンペラで模写したもの。
  当時は勿論PCも使っておらず、手持ちの写真としてはウフィッツィ美術館の
  カタログに載っている小さな写真だけで、
  トレーシング・ペーパーに写し、桝目を書き込み、それから大きくしました。


  絵のタイトル「聖母子と2人の天使像」の2人目の天使はどこにいる?!
  これは自分が描いてみるまで気がつかなかった想い出があります、ははは。

  と、実際の写真がとても暗く汚れていた感じなのを、かなり明るく描いています。
  はい、ちょうど修復が済んだ所、という言い訳を用意して・・!









この記事へのコメント

  • BB

    Unknown
    ジジが あまりに上手で
    腰を抜かしておりました。
    「見たかったら、秋に上諏訪においで!」と
    言いましたが、女子会を兼ねたBBツァーですので
    内心、来られると困るのですぅ~~!てへぇ!
    忙しくて、コメをゆっくり見ることが出来ずに、
    スンマソンドすぅ~~!
    (ワインだけは、いつでも呑めるのですが、ギャハ!)
    2013年07月06日 23:05
  • shinkai

    Unknown
    ★BBさん、こんにちは! コメント有難うございます。

    ははは、これは私が描いた、とは言えませんです、元はフィリッポ・リッピの物ですものね。 
    でも、有難うございます!

    大丈夫、女子のみ4名の旅行と分かったら、到底参加する元気は出されないと思いますよ、あはは。

    いいえ、まず、そちらの予定をしっかり終了させて下さいね!!
    上手く行きますように!
    2013年07月07日 00:31
  • 小父さん

    今日は
    ははは、昨夜24時くらいからタラタラといつもの調子であっちを開いたりこっちを開いたりしながら疑似コメントを書いておったんですが、終わりに近付いたころ、はたとこの升目がブランクになっていることに気づいて、また泣く泣く寝床に入ったのであります。というのは嘘で男の子は泣きません(笑)。

    では、本論を簡潔に・・・

    豪華なる時梼書のブルーの色ですけど、映画『Elizabeth: The Golden Age』のワンシーンに女王が下着姿になって、自分の着けたいドレスを「ブルー!」と女官?たちに命令した言葉がずっと耳に残っています。
    時代を調べるとジャン1世 (ベリー公)より時代は100年以上後のようですが、この絵のブルーの使われ方を見て高貴な色使いだったのかなと思いました。
    一番右に座っているのがベリー公ですね。

    このような絵は細密画と呼ばれるんでしょうか?描かれるのに見るのにも天眼鏡が要りそうですね。

    昔はこのような服装を単なる時代と捉えていましたが、
    昨日も例の歌劇リゴッレットの続きを観ていたら
             ↓
    http://scala2013.jp/rigoletto.html

    エレガントというか豪華絢爛に思えました。この絵でも前に立っているふたりのストッキングの右左が白と黄緑だったりしてお洒落ですね~。

    >一人だけ女性がいます

    三人ではなく一人だとしたら、左後ろの馬の前でお酒?を飲んでいる人の目が隠れた人でしょうか?

    >年齢が分かる頬の線、目線、鼻の形、髭面、酒飲みかどうかの様子、

    これを模写される大変さは想像を絶します。

    聖母子と2人の天使でフィリッポ・リッピを検索すると

    >何人もの女性と浮名を流す恋多き男で、修道女と駆け落ちするなど奔放な生活を送ったことで知られる。

    とか、う~ん何とも羨ましい(笑)
    そんな人が宗教画?を描くんですね。

    >ウフィッツィで実物を見てからどちらも好きになりましたし

    Uffiziって美術館なんですね!人名かと思いました(笑)
    ボッティチェッリはヴィーナスの誕生で何となく覚えていますが、このこともどこか他のページで書きましたっけー?(笑)。
    もう、物忘れが抜群になってきました。

    >トレーシング・ペーパーに写し、桝目を書き込み、それから大きくしました。

    創作って製図ににていますね。
    最近のNHK美術館でギュスターヴ・モローだったと思いますが   ↓
    http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2013/1013/

    そんな創作過程の資料を紹介していたような・・・?

    >2人目の天使はどこにいる?!

    これは白旗です。
    教えてください。

    では、またshinkai ミュージアムで。
    2013年11月05日 14:01
  • shinkai

    Unknown
    ★小父さん、こんにちは! いつもご丁寧懇切なコメント、本当に有難うございます。

    あ、「エリザベスxx」のDVDは持っていますので、また見直してみますね。
    ブルーが高貴な色、というのではなく、絵の中で使われるブルーの色が、当時はラピスラズリという宝石を砕いた色を使っていたので、貴重で、なかなか使えなかった、という事情です。
    と、ここに使われている素晴らしいブルーは、同じラピスラズリでもとりわけ高価な石だったろうと思われる程の素晴らしい色なのです。 安いと水色の様なラピスラズリもありますし、ジョットーが使った青も綺麗ですが、私が見た中でこれは凄い!、と思ったのは、フィレンツェの山の手のサン・ミニアート・イル・モンテ教会の聖具室の壁画でした。 しかもこってりと塗っていましたから、素晴らしかったです!

    タイツの片足ずつ色違い、というのは、今もお祭りの時代衣装で男性が履いているのですけど、当時の男性達のお洒落だったのでしょうねぇ。
    この絵の中でも、男性の衣装が素晴らしいなぁと思います。

    そうです、馬の前でお酒を飲んでいる、横目を使った男の後ろに、ブルーのベールを被って何か食べている、目の見えない人が、作者の妻だったと言われています。
    で、その斜め後ろのグレイの片折れ帽を被ったブルーの服が夫、ポルというランブール兄弟の内で一番腕が立った、という事だそうです。


    フィリッポ・リッピは彼自身修道士で、相手の修道女との間に子供も出来たのが、(還俗したのでしたっけ、覚えていませんが)、フィリッピーノです。
    リッピの弟子がボッティチェッリで、リッピの息子フィリッピーノの先生です。

    そうですねぇ、当時は教会がお金を持った絵の注文主と言う事で、ははは、腕が良ければそれで良い、という事だったのかも、ですね。 こういうのがイタリア式なのかも、です、ははは。

    ウッフィッツィは、要するにオフィス・ウッフィーチョのイタリア語の複数でして、あの建物はメディチ家の建物で、様々なオフィスに使われていた、という経緯です。 

    ギュスターヴ・モローですか、素敵な素晴らしい画家ですねぇ。 そうですか、多分、下絵の小さなのにます目を描いて、大作に引き延ばしたのでしょうね。

    はい、聖母に向きあう子供のキリストのお腹の左奥に、顔だけ見えます。
    いやぁ、私も自分が描いて始めて気が付いたのでした!

    有難うございましたぁ!!
    2013年11月06日 03:03