・ ドロミーティ ・ Dolomiti 


◆ メッザーノの山の家  
  Una casa di montagna a Mezzano  30x22.5cm

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  ドロミーティの山の家の特徴は、1階は石組みの壁、上階は木組みで、
  屋根が雪の落下防止のフックの飛び出たトタン張りが多い、でしょうか。
       
  1階は住居、または家畜達の家で、上階は干し草、薪置き場だったと。
  上の階は風通しが良い様に木組みが工夫されているのが、
  見た目にもとても美しく、
  それが山の家を描いてみたい、という動機になりました。

  そして描き始めてから、梁の木組みはどの様に組まれているか、
  今は古く朽ち果てた木がどこから何の役で突き出していたのか・・、
  そんな事も知りましたが、

  このメッザーノの家の軒下の美しさ!!
  たくさんの山の家でも、これだけ美しいのはなかなか見つかりません!






◆ かっての山の民の家では  
  C’era una volta nella casa dei montanari a Mezzano   30x25cm

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  ドロミーティの息子の山の家に出かけた時、古い物が好きな私を連れて、
  セルジョがメッザーノ・Mezzanoの町の、木で作ったモザイクの作品群を、
  また古い両親の家を私設博物館風に、生活用具、農具、衣類、写真等など
  を展示している家にも。


  これは実際は、両脇にかっての古いベッドがあり、マットレスの中身は
  トウモロコシの皮で、
  その間に挟まれていたコモ・Comodinoの略・と呼ばれる小箪笥で、
  下の扉の中には琺瑯引きのおマル。


  以前静物を描いていた頃、何度もこのガラス製ランプを描いた事があり、
  重ねられた古い本、擦り切れた革の表紙、外れた紙など懐かしく、
  描きたくなりました。

  問題は古いゴツゴツした石組の上に塗った壁なのですが、
  グワッシュを使ったりお汁を掛けたりで、
  昔静物を描いていた時の壁の描き方を思い出し・・、楽しかった!






◆ 納屋の壁・トランザックワ  
  Il muro di un fienile. Transacqua -Trento  22x14cm

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  数年前次男夫婦がドロミーティの麓の村シロール・Sirorに古い家を買い、
  自分達で改装し、夏の間3カ月間ほど出かけるようになり、
  私も壁にちょこっと絵を描く事を条件に、ははは、数日間3食付きで遊びに。

  近辺の町村のあちこちで開かれるお祭りや行事に合わせて出かけ、
  素朴な食べ物を味わったり、かっての山の生活を見たり退屈せず、
  ハイキングにも。


  これは近所の村を散歩がてらに歩いた時、トランザックワ・Transacqua
  で見かけた納屋の壁で、横棒に掛けてあるのは麦束ではなく、麻の一種。

  自分達で塗ったらしいデコボコの厚い納屋の壁、
  そしてやはり手作りらしい素朴な農具、
  そんなのが身近にある、山の村の風景。






◆ シロールの山の家 2 
  Una casa di montagna 2. Siror - Trento  長野市芹田小学校寄贈

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  昨年10月に放送された「おお、信州人!」の番組中で、
  長野朝日放送さんのご仲介により、
  長野市で6年間通った芹田小学校に、絵を寄贈する事が出来ました。

  そのお話が出た時、どんな絵が良いかと考えました。
  私の通っていた時代と今とは違うとはいえ、
  それでも、ヴェネツィアのゴンドラの絵などを贈りたくはなかった。
  そして、ちょうどそのお話の少し前から描きだしていた
  このシロールの山の家の絵が良いと思ったのです。

  イタリア、という言葉の響きから受ける普通一般のイメージ、
  それはまずファッションであり、スパゲッティであり、
  赤いフェッラーリであり、ミケランジェロかも。

  でもそんな華やかな物の奥には、着実な一般人の暮らしがあり、
  厳しい山の民の暮らしがある。
  信州出身者の目を通してのそんな想いを、贈りたかったのです。

  絵の寄贈なんぞは、もっと有名な、力のある画家のする事、と
  自分は考えた事も無かったのですが、
  昨年はそんな事も、すらっと出来てしまった不思議な年でした。




◆ シロールの山の家 1  
  Una casa di montagna 1. Siror - Trento   31x21cm

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この記事へのコメント

  • 小父さん

    今晩は
    今日のページもとっても楽しいです!!(^^)!

    実は私、事務屋なんですが長年建設会社に勤めていた関係から
    sinkaiさんの家の構造の説明がとても興味深く、かつ
    感心いたしました。
    メッザーノの山の家は日本古来の高床式倉庫も思い出しそうな生活の知恵から生まれたものですね。

    こうやって眺めていたら、いたづら小僧たちが自分たちで作ったお洒落な隠れ家みたいでもあります(笑)。

    息子さんがここに別荘をお持ちなんですね!
    う~ん、夏の間の3ヶ月はバカンスなんですか?
    それともそこでも仕事が出来るんですか?

    かっての山の民の家では・・・の下の家具・小道具は
    映画のワンシーンみたいです。
    凝縮されてたイタリアがありますね。
    トウモロコシの皮や琺瑯引きのおマルなんて他では聴けないお話です。

    ガラス製のランプの元での生活ってイメージが膨らみますね。
    私も子供の頃から青年期までと父親になってからも長い間ボーイスカウト運動に関わって来ましたので
    灯りの有難さはキャンプではだいぶ体験しました。
    電灯がなかった頃でも人々は力強く生き抜いて来たんですね。

    納屋の壁の壁で小さな驚きです。

    稲架掛け(はさがけ)の風景!~颯颯(さっさつ)の写真日誌
    http://blogs.yahoo.co.jp/konomi71354/64109815.html

    ここで、伝統的な日本と同じ手法が見られようとは(笑)

    ドロミテという登山靴今でもありますね!!!(笑)
    そしてゴミと人だらけの山・富士山がよくもまあ世界遺産に選ばれようとは!

    Dolomiten, Südtirol - Dolomiti, Alto Adige - Dolomites, South Tyrol
    http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=DKuYDJ5wL0k

    この動画を観てつくづく思いました。
    それに引き換え、信州の山は本当に綺麗です!山を愛するひとたちばかりからだと思います。

    いや、・・・ ドロミーティ ・ Dolomiti ・・・ から、日本で紹介されないこの国の顔を見せていただきました。

    sinkaiさんの絵が飾られている芹田小学校の後輩たち(ボーイスカウトはいるかな?(笑)は幸せですね。
    2013年09月29日 21:22
  • shinkai

    Unknown
    ★小父さん、こんにちは! いつもしっかり見て下さり、本当に有難うございます。

    こちらに住み出してから分かる日本人との違い、暮らしの違いもあるのですけど、こんなに遠く洋の東西が違っても、逆に驚くほど似ている事に気がつく事も多いのですね。

    ご指摘の麦や稲の掛け方もそうですし、模様の柄も本当によく似たのがあり、人間というのは基本に於いて余り変わらないんだ、とりわけ人間の感情は二千年前のローマ人も、イタリア人も、日本人も本当に一緒だ、と気がついた時以来、気が楽になったというか楽しくなりました。

    トウモロコシの葉のマットレス、というのはこれはウンブリアの博物館でも見ましたし、ヴェネトの他の地方でも、ロンバルディアでも。 ですから昔は皆それを使っていたのでしょうね。

    息子と言っても、夫の前の奥さんとの息子で12歳の年下でして、はは、既に早めに年金生活に入っているので、夏の3カ月間を出かけて行き、クリスマスや何かのお祭りも見に行き、とのんびりと楽しんでいるのです。
    今年は行けなかったのですが、来年は出かけて是非、近くの村の夏祭りの、ロバの競馬を見たいと、ははは、思っています。

    そうですね、やはり子供の頃に住んでいた長野県の山、農村、そんなものがしっかり、私の中に根をおろしているのだと思います。 
    2013年09月30日 01:14

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