・ ソレントの猫 途中経過と、 ヴァティカン博物館の鍵人

ソレントの猫ちゃんを描き込みましたので、見てやって下さい。

黄昏近く 日向ぼっこ  ソレントにて   41x31cm 6号相当 

+DSC00679_01_GF.jpg



お腹の方の毛色の違いは、ちょっとやり過ぎたので消します、はい。

もたれ掛かっている岩壁の防護壁も描き込み始めています。

コンクリートの細かいひび割れが素晴らしいのですが、
到底その通りに全部は描けず、また描く必要もないと思いますが、
やはり多少は頑張りませんと、で、はい。

陽の射している部分は、だいぶ進んだように見え、やれやれですが、
陰になる上部の方は、さてどこまで、と思いながらそろそろと。

一番下の石敷きは、上の壁の色とあまり変えずにと思い、
色と明るさも近めに。


ほぼ終盤に差し掛かったと思いますので、この辺りで一度
置いておくのも良いかな、と考え、

次回のモチーフに取り掛かる準備も、です。


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今日の第2部   ヴァティカン博物館の鍵人

「鍵人」と一応書いたのですが、正しい言葉、日本語では、がよく分からず、

ええと、ヴァティカン博物館のドア、ゲート、ワードローブ、展示ケースなど、
全部で2797個の鍵を管理される方、がおられるそうで、

イタリア語では、クラヴィジェーロ・clavigero と呼ぶそうですが、
ラテン語からで、「鍵を運ぶ人、渡す人」の意味で、

ほら、新教皇を選ぶ選挙を、コンクラーヴェ・conclaveと呼ぶのは
ご存じと思いますが、
これも「clave」鍵と 共に「con」、閉じ込めて、に出て来ますね。


この写真と、鍵の数に驚き、喜び、はは、サイト記事を読んで見ました。

2-clavigero-musei-vaticani-lancio_GF.jpg


最初に見つけた記事は、 昨年7月8日付け
L’uomo delle 2797 chiavi: è lui che custodisce le meraviglie del Vaticano
が内容が通り一遍で、

別に見つけたのがこちら、2018年7月12日付け
ジャンニ・クレア、カラブリア人のクラヴィジェーロが開く、芸術の天国
Gianni Crea, il clavigero calabrese che apre il paradiso artistico


この方がジャンニ・クレア、記事より4年後ですので、現在50歳。

4-Gianni-Crea-il-clavigero-calabrese-che-apre-il-paradiso-artistico_articleimage_GF.jpg


南イタリアのレッジョ・カラーブリアで生まれ幼少期を、その後一家は
ローマに引っ越し。

IT専門家として卒業後、カラビニエーリ・警察に入隊し、除隊迄。
そんな中で治安判事になる夢を抱き、雑用をこなしながら大学法学部
への進学を決意。

彼の教区のオンニサンティの教区司祭と良好な関係を築くうち、
サン・ピエトロで、あるサーヴィスで雇う大学生を探している、と聞き、
家族に負担をかけず、大学の費用をサポートする為に、と応募し、

サン・ピエトロ大聖堂の補助自警団員として教皇謁見に参加しつつ
5年間実践。

で、自分はキリスト教の中心にいると感じ、自分は幸運な人間だ、と
思いつつ、でもここで働くことが出来るかどうかは分からない、と
将来に目を向け、

ヴァティカン美術館の管理人としての競争を通じ、自分への責任と
プロとしての意識のおかげで、いくつかの選択と試練を経て合格。

上司の注目も集め、感謝を十分に捉えた彼にクラヴィジェーロの
役割が提供され、
1999年からこの仕事に就いたのだそう。という事は既に23年間ですね。

今日彼は全てのクラヴィジェーロのコーディネーターで、
毎日他のクラヴィジェーロと共に、ヴァティカン博物館の
247のドアとゲートの開閉を行っているのだそうで。


彼がクラヴィジェーロのコーディネーターとなった時、監督のパオルッチが
象徴的に、君は芸術的な天国への鍵を持っている、と言った」そうで、

実務レベルとキリスト教徒レベルの両方で、この役割の重要性を
強調する方法、なのだと。



何世紀にも渡ってラファエッロの部屋へのアクセスを可能にする
貴重で歴史的な鍵があり、

9-Raffael_Stanza_della_Segnatura_GF.jpg



地理地図のギャラリーの真ん中を通るシスティーナ礼拝堂のフレスコ画や、
ミケランジェロの最後の審判へも通じ、

3-cappella-sistina_GF.jpg

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教皇博物館を彩る数百点の傑作を巡る7,5kmの行程、なのだそうで。


彼の勤務日は、毎日5時45分にサンタ・アンナ門のヴァティカン憲兵隊に
到着し、クァットロ・カンチェッリのアトリウムにアクセスする、
キー番号44を収集し、

ここで憲兵はすべてのアラームを無効にし、異常や夜間の介入が
ない事を確認し、

その後クレアと他の4人のクラヴィジェーロがドアを開け、スタッフと
訪問者がヴァティカン博物館に入る事が出来るようにする、と。


全てのクラヴィジェーロは各自の領域を持ち、彼らが毎日使用する
鍵は300個、あり、

残りの2400の鍵は、錆びない様に特別なシステムを備えた
地下室・壕造り、に保管されるそうで。


クレアが保管している多量の鍵の中には、ボルジャのアパート、
タペストリーの部屋、蝋燭たての部屋などの鍵、

コンクラーベ中に完全な機密性を保証する為に閉じられるドアの
覗き穴を開閉する鍵もあり、


が、最も重要な鍵が3つあるそうで。

番号1は、記念碑的なドア、つまりヴァティカン博物館の出入口を開く鍵、

7-museo-vaticano-città-del-la-porta-d-ingresso-traduzione-per-italo-159162533_GF.jpg



番号401は、ピオ・クレメンティ博物館入り口のドアを開ける鍵

6-Museo Pio Clementino, Sala Rotonda 1 copia_GF.jpg



そして最も貴重な、番号の無いのは、白い封筒で閉じられ、別の金庫に
保管され、管理者によって封印され、副著され、この度のインタヴューと
訪問の為に開かれたもので、

そのすべての使用は、理由も記し、古代からの記録に記録される、

その鍵とは、1492年以来、全てのコンクラーヴェの席である、
システィーナ礼拝堂への扉を開く鍵

8-generale2altomk6_rid-1-2_GF.jpg


このドアは毎朝最後に、7時頃に開かれるそう。

このシスティーナ礼拝堂は、毎日クラヴィジェーロが開く訳でなく、
教皇聖具室の従業員・システィナーリ、の仕事になるからだそうで、

クレアによると、システィナーリの不在中にクラヴィジェーロが
呼ばれると、それには特別な魅力があり、


教会の歴史、これら比類のない傑作を創造した人々の歴史を経験して
いるという事実を認識しているので、「最後の審判」の前に到着し、
暗闇の中に入る特権を持ちます。

光を与え、祈ることが出来、訪問者がいなくとも、教義を形にした
壮大な作品を称賛することが出来、

それはその瞬間を経験していない人にとっては、言葉では言い表せない
瞬間と感情です、と。


そうなんですね、こうしたクラヴィジェーロの仕事は、日常的な
単純な繰り返しの仕事の様に見えるかもしれませんが、
それは本当に名誉ある仕事と。

コンクラーヴェの全ての秘密を守り、封印するその無数の鍵を、
掌の上で教会の重みを感じるのです、と。


歴史の管理者であるという感覚を与えてくれるこの仕事は、
午後7時に始まる閉館で、行程が朝と逆になり、午後8時30分頃に
終了となります。


5人のクラヴィジェーロは、窓が開いていたり、明かりがついていないのを
注意深くチェックし、トイレが検査され、破損原因となる夜間の水漏れを
避けるために噴水が開いていないのを確認し、ロックがチェックされ、

世界で最も評価の高い博物館に、誰も閉じ込められたままに
なっていない事が確認された後、

4つの門への入り口は閉じられ、鍵44番が警報を設定する憲兵隊に
渡され、

翌日再びクレアと他のクラヴィジェーロが、歴史の最初の扉を大きく
開く事になります。


という、ヴァティカン博物館を守る、鍵人クラヴィジェーロの
様子のお伝えでした。



所で、ヴァティカン博物館は最近、
朝6時にドアを開け、クラヴィジェーロがライトを点灯する厳粛な
儀式を行う、特別な入場のオファーを訪問に含めたそうで!


古代の鉄の鍵セットは、システィーナ礼拝堂の記念碑的な入口から、
聖なるものへの無数の扉を次々と、厳粛に開きます。

訪問を締めくくるには、コルティーレ・デッラ・ピーニャの、
ビストロでの素敵な朝食をどうぞ。 見逃せないユニークな体験!

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って、ヴァティカンはいつも宣伝が、お金儲けが、上手いなぁ!!


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