・ 図像に見る、中世における5月の楽しみは

5月になり、良いお天気が続き、早1週間が過ぎました。
今年はコロナヴィールス禍で、なかなか平常の「風香る、新緑の5月」の
イメージが湧きにくいですが、

中世において5月というと、4月に続き、楽しみ多い心地良い季節であったと。
但し、もしあなたが貴族であったなら、という事で、ははは、
細密画に描かれた5月の様子をご覧下さいね。

4月同様5月の図像も春に結び付いた宮廷の気晴らし、お楽しみ図で彩られるのは、
中世において画家達が君主や貴族達の世界に参加出来たからなのだと。

それで5月の図像というのは、若者たちや貴婦人たちが大勢で楽しんでいる様子、
なのだそうで!

そして、「いとも豪華なベリー公の時祷書」にもみられるように、
時祷書のカレンダーの5月に見られる図は「鷹狩り」で、

腕に鷹を止まらせた優雅な貴公子の姿。 時に護衛に犬たちの姿も。

1-Arenberg-Hours-Bruges-1460-circa-Getty.jpg

図像の説明によると、単に5月は狩猟の季節の始まりというばかりではなく、
これが典型的な貴族の特質でもあるからと。

鷹狩りは12世紀頃から全ヨーロッパで盛んになったもので、これには古くからのや
同時代に書かれたテキストのお陰で人気が出た様子で、
これの有名な本には神聖ローマ帝国皇帝のフェデリコ2世が書いた「鳥と狩猟のスキル・
De arte venandi cum avibus」というのがあるそう。



と同時に、大きなサイズの動物の狩りに比べ、鷹狩りは狩りの内でも最も繊細で
エレガントなものとみなされており、これだと貴婦人たちも参加したと。
領地を持つ貴族階級でなくとも、鷹狩りは卓越した礼儀正しい活動であるので、
完全に5月は貴族の月を現すのに相応しかった、のだそう。

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鷹狩りの姿の騎士の図に、時に他の人物像、紳士と貴婦人が加わり、
戸外で楽しむ姿が加わる事もあり、

時の経過とともに、宮廷のお楽しみが図の主題ともなり、船の上での
小コンサートともなり、

Ore-Spinola1-1024x549.jpg

一方鷹狩りの人達は橋を渡って行き・・、




遂にはまるで違う図となり、はは、貴族たちが小舟で楽しむ姿に
画家たちの目が直接に向かう様になり、

Libro-dOre-Bruxelles-1540-BM-Besançon-1024x634.jpg



こちらは貴族のグループ、騎士と貴婦人たちが青々とした森での鷹狩りの姿で、
これは「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」における5月のカレンダー。

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ベリー公のいとも豪華なる時祷書
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/473369566.html



そしてもう一つの5月の典型的な図は、「カレンディマッジョのお祭り」で、
北ヨーロッパにおける伝統として、花の咲いた小枝「エル・マージョ・el majo」を
愛する女性に贈った、という物で、

「トッリアーニの時祷書・Libro d'Oro Toriani」に見えるカレンダーの騎士は、
自分の駿馬に跨り、侍従に贈る小枝を取らせている姿。

Libro-dOre-Torriani-800x1024.jpg

この小枝を送る行為は、エロチックで象徴的な意味を持ち、つまり肥沃、多産を意味し、
これは貴族社会のみならず、庶民の間でも盛んだったそう。

ミラノのスフォルツェスコ城での「5月のお祭り」は有名で、5月1日の朝、領主、貴人、
貴族たちが参加し、田舎への長い遠足「tuore el majo」に出かけたのだそうで。

という様な貴族社会の春のお楽しみ図、でしたぁ。

アッシジの[カレンディ・マッジョ]のお祭りの様子はこちらから。
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/460871638.html


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posted by shinkai at 00:51Comment(0)・欄外