・ 我が町コネリアーノのドゥオーモと、チーマの祭壇画


 少し長くブログのお休みを頂きましたが、今回より復帰しますので、
 どうぞ宜しくお願い致します。

 ただ、絵は既に描き始めておりますが、まだご覧頂ける程ではないので、
 今回はいつもの第2部のみ、
 我がコネリアーノの町のドゥオーモと、その祭壇画チーマ・ダ・コネリアーノの
 作品をご覧くださいね。

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 コネリアーノの町はヴェネツィアから北に、電車で1時間弱の位置にあり、
 よくご覧頂くように、我が町から北西にかけて
 辛口発泡性白ワイン、プロセッコで有名な土地です。


 まずはドゥオーモの前景を、と言いたい所なのですが、
 たまたまこの日は金曜日で、コネリアーノの駅前からずっと一帯が市で
 賑わう日でして、

 ドゥオーモの前も屋台店のテントがずらっと並んでおりまして、
 上の写真ともどもこんな感じに下のアーチの部分が隠れてしまい・・。

2-1-DSC07169_GF.jpg

 ですが今このフレスコ画が見える部分は、普通の教会のファッチャータ・
 正面壁ではなく、教会の前に張り出す建物、1階部分はロッジャになっている
 2階部分の建物の壁。

 フレスコ画のモチーフは聖書からなのですが、衣装などはこれが描かれた
 当時1593年の物で、画家はポッツォセッラート・Pozzoserrato. 




 こちらが市のない日に見える教会の正面で、

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 そしてこれが教会前に張り出しているロッジャの上の部屋。
 細長く両方の壁すべてがフレスコ画で埋められた部屋で、
 サーラ・デイ・バットゥーティ・Sala dei Battutiと呼ばれます。

2-3-Sala_dei_Battuti.jpg

 バットゥーティというのは、むち打ち信者会の事で、この部屋は当時の
 徒歩旅行者たちの世話を、信者会がした部屋なんだそう。




 これが金曜の市の屋台店の並びで、この辺り衣類店が見えますが、
 少し先にはチーズやハムの店もありまして、いつも大賑わいですね。

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 毎週金曜の市の日は道の半分を屋台店が塞ぎますし、道路の進行も
 駅前が止まり、一方通行が逆になったりで、毎週お祭りがあるみたいな
 感じになるのですが、ははは、
 近くの町村からの人々が買い物に出かけてきます。

 野菜や魚も新鮮ですし、農家直売の野菜市も別にありますが、
 とにかく店の種類と数が多いので、市の日に出かけると必要品が見つかる、
 という事で賑わいます。
 と、一般庶民の品ぞろえでありますが、特別に安い、というのではなく、

 shinkaiめもいつも市の日に出かけるわけではありませんが、
 たまたまこの日友人を待つ間に少し覗いて歩いた間に、好きなタイプの
 コート、内側にボアのついたやつを見つけ、つい、買ってしまいましたし、へへ、
 台所のフードにつけるスポンジも見つけ、後にはソックスも買いましたぁ!



 教会前ロッジャからの眺めで、アーチやロッジャの様子がお分かりでしょうか?

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 下の写真で中程に見える立て札横のアーチから、教会脇を抜けれる小路があり、
 鐘楼脇の階段から、上記したサーラ・デイ・バットゥーティに行けますが、
 この部屋は常に開いてはおらず、です。




 こちらが聖堂内部。 コネリアーノの元々の聖堂は坂道を上った丘の上の
 城に含まれる形であったのが、下に移され、15世紀末1491年に完成、
 という物で、鐘楼も同時代の物と。

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 上の写真に見える右と左の角柱に見える聖人像ですが、

 こちらが右側のサン・ロレンツォ像で、左のサント・ステーファノ像はブレ・・。

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 天井部分の装飾。 所々に天使の顔が。 

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 そして後陣部にある、チーマ・ダ・コネリアーノの祭壇画、
 「玉座の聖母子と天使と聖人たち」1492年作。

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 チーマ・ダ・コネリアーノは、その名が示すようにこの町コネリアーノ出身で、
 (1459/1460-1517/1518)ヴェネツィアに出てジョヴァンニ・ベッリーニ・
 Giovanni Belliniに学んだと言われますが、
 1489年にはヴェネツィアで彼の工房を開き、各地に出かけての作品も多く、
 現在もかなりの作品に出合うことが出来ますし、



 彼の様々な作品を見ましたが、生地であるコネリアーノのドゥオーモに残る
 これは、大変素晴らしいものと思います。

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 ドゥオーモのロッジャから脇道に抜けていくと、裏を通るこのヴィア・チーマ・
 Via Cimaに出て、右の中ほど、扉の前に植木鉢が二つ並ぶ家が、
 彼の生家、そして博物館。

12-DSC07171_GF.jpg




 正面からの眺めはこうで、正面の扉の上に碑があり、
 ジャンバッティスタ・チーマ・Gianbattisuta Cimaという彼の本名が見えます。

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 扉脇にあった案内板によると、彼の父親ピエトロはなかなか裕福な剪毛職人、
 剪毛(せんもう)職人というのは織物の毛羽を切る職人の事だそうで、

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 チーマが描く絵の中によく現れるコネリアーノの城とか、この一帯の風景とかから
 想像できるように、チーマは自分の生地、家を愛し、夏の間などよく家に戻っていた
 そうで、亡くなったのもコネリアーノと視られます。
 埋葬されたのはフラーリ教会という記録があるそうですが、
 ヴェネツィアのフラーリ教会なのか、それともコネリアーノの修道院なのか分からないと。

 この家の修復が行われた時に、地下から紀元前6~8世紀、青銅器時代の遺物が
 発見されたのだそうで、その展示もこの家にあるそうです。

 確か土曜、日曜の午後4時頃から2時間ほど、公開されている、と書いてあったと。

 2010年春にコネリアーノ市でかなり大規模なチーマ展が開かれた時の
 様子をこちらでどうぞ。 その1と2.

 コネリアーノの町の様子はこちらにも。



 という事で、最後にもう一度チーマの祭壇画をどうぞ。

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