少し長くブログのお休みを頂きましたが、今回より復帰しますので、
どうぞ宜しくお願い致します。
ただ、絵は既に描き始めておりますが、まだご覧頂ける程ではないので、
今回はいつもの第2部のみ、
我がコネリアーノの町のドゥオーモと、その祭壇画チーマ・ダ・コネリアーノの
作品をご覧くださいね。

コネリアーノの町はヴェネツィアから北に、電車で1時間弱の位置にあり、
よくご覧頂くように、我が町から北西にかけて
辛口発泡性白ワイン、プロセッコで有名な土地です。
まずはドゥオーモの前景を、と言いたい所なのですが、
たまたまこの日は金曜日で、コネリアーノの駅前からずっと一帯が市で
賑わう日でして、
ドゥオーモの前も屋台店のテントがずらっと並んでおりまして、
上の写真ともどもこんな感じに下のアーチの部分が隠れてしまい・・。

ですが今このフレスコ画が見える部分は、普通の教会のファッチャータ・
正面壁ではなく、教会の前に張り出す建物、1階部分はロッジャになっている
2階部分の建物の壁。
フレスコ画のモチーフは聖書からなのですが、衣装などはこれが描かれた
当時1593年の物で、画家はポッツォセッラート・Pozzoserrato.
こちらが市のない日に見える教会の正面で、

そしてこれが教会前に張り出しているロッジャの上の部屋。
細長く両方の壁すべてがフレスコ画で埋められた部屋で、
サーラ・デイ・バットゥーティ・Sala dei Battutiと呼ばれます。

バットゥーティというのは、むち打ち信者会の事で、この部屋は当時の
徒歩旅行者たちの世話を、信者会がした部屋なんだそう。
これが金曜の市の屋台店の並びで、この辺り衣類店が見えますが、
少し先にはチーズやハムの店もありまして、いつも大賑わいですね。

毎週金曜の市の日は道の半分を屋台店が塞ぎますし、道路の進行も
駅前が止まり、一方通行が逆になったりで、毎週お祭りがあるみたいな
感じになるのですが、ははは、
近くの町村からの人々が買い物に出かけてきます。
野菜や魚も新鮮ですし、農家直売の野菜市も別にありますが、
とにかく店の種類と数が多いので、市の日に出かけると必要品が見つかる、
という事で賑わいます。
と、一般庶民の品ぞろえでありますが、特別に安い、というのではなく、
shinkaiめもいつも市の日に出かけるわけではありませんが、
たまたまこの日友人を待つ間に少し覗いて歩いた間に、好きなタイプの
コート、内側にボアのついたやつを見つけ、つい、買ってしまいましたし、へへ、
台所のフードにつけるスポンジも見つけ、後にはソックスも買いましたぁ!
教会前ロッジャからの眺めで、アーチやロッジャの様子がお分かりでしょうか?


下の写真で中程に見える立て札横のアーチから、教会脇を抜けれる小路があり、
鐘楼脇の階段から、上記したサーラ・デイ・バットゥーティに行けますが、
この部屋は常に開いてはおらず、です。
こちらが聖堂内部。 コネリアーノの元々の聖堂は坂道を上った丘の上の
城に含まれる形であったのが、下に移され、15世紀末1491年に完成、
という物で、鐘楼も同時代の物と。

上の写真に見える右と左の角柱に見える聖人像ですが、
こちらが右側のサン・ロレンツォ像で、左のサント・ステーファノ像はブレ・・。

天井部分の装飾。 所々に天使の顔が。

そして後陣部にある、チーマ・ダ・コネリアーノの祭壇画、
「玉座の聖母子と天使と聖人たち」1492年作。

チーマ・ダ・コネリアーノは、その名が示すようにこの町コネリアーノ出身で、
(1459/1460-1517/1518)ヴェネツィアに出てジョヴァンニ・ベッリーニ・
Giovanni Belliniに学んだと言われますが、
1489年にはヴェネツィアで彼の工房を開き、各地に出かけての作品も多く、
現在もかなりの作品に出合うことが出来ますし、
彼の様々な作品を見ましたが、生地であるコネリアーノのドゥオーモに残る
これは、大変素晴らしいものと思います。


ドゥオーモのロッジャから脇道に抜けていくと、裏を通るこのヴィア・チーマ・
Via Cimaに出て、右の中ほど、扉の前に植木鉢が二つ並ぶ家が、
彼の生家、そして博物館。

正面からの眺めはこうで、正面の扉の上に碑があり、
ジャンバッティスタ・チーマ・Gianbattisuta Cimaという彼の本名が見えます。


扉脇にあった案内板によると、彼の父親ピエトロはなかなか裕福な剪毛職人、
剪毛(せんもう)職人というのは織物の毛羽を切る職人の事だそうで、

チーマが描く絵の中によく現れるコネリアーノの城とか、この一帯の風景とかから
想像できるように、チーマは自分の生地、家を愛し、夏の間などよく家に戻っていた
そうで、亡くなったのもコネリアーノと視られます。
埋葬されたのはフラーリ教会という記録があるそうですが、
ヴェネツィアのフラーリ教会なのか、それともコネリアーノの修道院なのか分からないと。
この家の修復が行われた時に、地下から紀元前6~8世紀、青銅器時代の遺物が
発見されたのだそうで、その展示もこの家にあるそうです。
確か土曜、日曜の午後4時頃から2時間ほど、公開されている、と書いてあったと。
2010年春にコネリアーノ市でかなり大規模なチーマ展が開かれた時の
様子をこちらでどうぞ。 その1と2.
コネリアーノの町の様子はこちらにも。
という事で、最後にもう一度チーマの祭壇画をどうぞ。

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